ぷらぷらカメラ ひトリ歩き

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2004年 10月 13日

ALS(筋萎縮性側索硬化症)その9

8月、お盆休み、総勢6人の北海道旅行隊は出発していった。
サロマ湖、網走、知床を巡る。
夏の知床半島は、のんびりとした日差しの注ぐ穏やかな所。
途中なんの連絡も無いので、平穏無事な旅行をしているものと思った。

旅行から帰ってきた翌日、実家に電話をする。
景色きれいだった?楽しかった?

母が明るく、救急車騒ぎになった!と言う。

知床五湖巡りに行き、ゆっくりと一つだけ湖を回り景色を堪能。
またゆっくりと駐車場まで戻る途中、張り出した僅かな木の根に足を引っかけ、
父はそのまま真っ直ぐ手もつかず、顔面から地面に倒れ込んだというのだ。

えー!大丈夫なの!!

駐車場へ救急車を呼び(一時間も待った)病院へ。
レントゲンを撮ったりあちこち調べたり、えらい騒ぎだったけれど、
大丈夫だったから。
ただ、顔面を擦りむいて今はでっかいガーゼを貼ってるから、まるで鉄仮面だよ!
陽気に母は笑い飛ばした。

そう、母は明るい。
人前でくよくよした所は見せない。
いつも冗談めかして笑い飛ばしている。
父の病気が分かった時は、深く考え込む様子だったが、
それから後、父の前でも俺の前でも明るく振る舞っていた。

とにかく今日行くから。
そう言って俺は電話を切った。

by falcon65 | 2004-10-13 16:08 | ALS筋萎縮性側索硬化症


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