2008年 04月 23日

サクラサク サクラチル

うららかな春の午後
b0019557_13535475.jpg


熊助よりもけっこう年上な女性のおサカナ様ご乗車。
センス良い上品な方だが、最初の第一声がエゲレス語...
お顔立ちはニホンジンなのにねえ(汗)

アルファベットを書いた紙を見せて、ココへ行ってという事らしい。
日本語にすると◯◯区◯◯ ◯-◯-◯
住所だな、こりゃ。
早速カーナビに入力、目的地判明、即進行。



道中、いい天気ですねえとか、桜がきれいですねえとか、世間話を試みる。
いやその前に、「キャン ユー スピーク ジャパニーズ?」聞いてみたんだっけ。
答えは「ノー」
なので以下の会話は全て英語もどき(汗)

「天気も気持ち良いし、桜も綺麗ねえ。」
「どちらの国から来たんですか?」
「インドネシア。」
「アメリカの方かと思いました。」

「あなたは結婚しているの?」
「はい。」
「家族は?」
「オンリーワン ワイフ アンド オンリーワン サン」
なぜかちょっとウケる...(汗)

「息子さんは何歳?」
「セブンティ イヤーズオールド」
「ずいぶん大きなお子さんね〜(笑)」
なぜか大いにウケる...

あああああ〜っ!
しまった〜〜〜!
雲助は70歳のセガレがいると言ってしまったようだ...
ティーンって伸ばさなきゃ〜!(大汗)



日系二世の方と思ったが、そうではないらしい。
1週間だけの日本滞在。
昔お国でお世話になった日本人のお宅を訪ねたくて、熊助の車にご乗車になったそうだ。
どんなにお世話になったかお話してくれていたようだが、詳細は熊助には???(汗)
ただ某有名航空会社の名前を言っていたので、そこの社員さんという事はわかった。



「もし彼がいなかったら、また私を乗せて地下鉄の駅まで運んで欲しいので、少し待っていて下さい。」
「わかりました。」

目的地到着目前でおサカナ様がそう言ったので、アポイントが取れていない事がわかる。
それはたいへんだ。
平日の昼間、突然訪問したら不在の確率は高い。



目的地着。
書かれていた住所はマンションのものだった。
ここが正しい場所なのかを確認するため一緒に車から降りる。
部屋番号をおサカナ様は知らないようだ。
マンションの郵便受に書かれているを名前ひとつひとつ調べてみるが、探している名前が見つからない。
隣のお宅を覗いたり、住所の表示を確認したりマンションのまわりを右往左往。
するとそばで立ち話をしていたご近所の方が
「どうしましたか?」
声をかけてくれた。

「このあたりに◯◯さんというお宅はありませんでしょうか?」
「◯◯... ××航空の◯◯シンペイさんですか?」
「はいそうです、××航空の◯◯シンペイさんのお宅を探しています。」
熊助の隣でおサカナ様が心配そうにやり取りを見守る。

「◯◯さんは、もういないんですよ。」
「お引っ越しされたのですか?」
「お亡くなりになったの...」
「えっ!」

熊助の顔色が変わったのを見て、おサカナ様がどうしたのか聞いてくる。
それを制して、
「何時頃お亡くなりになったのですか?」
「2,3年前ね...」
みんな黙りこくる...

熊助は振り返って
「ヒー ワズ デッド... トゥー イヤーズ アゴー」
それだけしか言えなかった。
おサカナ様はとてもとても落ち着いた様子で、その言葉を聞いてくれた。
後から思えば、ずっと音信不通だったろうから、それなりの覚悟をされてここまで来たのだろう...



再び車に乗って地下鉄の駅へご案内する。
熊助にはしゃべる言葉が無い。
するとおサカナ様が急に、
「このクッキーあげるわ。インドネシアからお土産に持って来たんだけど、受け取るヒトがいないからあなたに是非受け取って欲しいの。」
「イヤ、それはもらえません。」
固辞しようと思った。
ところが、おサカナ様はニッコリいたずらっぽく笑いながら
「じゃあ、あなたの大きな息子さんにあげるわ。」

ありゃ、大きな息子さん(Big Son)ときたか。
さっきの言い間違えを覚えていたのね(汗)
一本取られた(笑)
「ありがとうございます。」
熊助もニッコリ笑ってクッキーを受け取ると、おサカナ様もさらにニッコリ微笑んでくれた。



駅までお送りして何度もお礼を言うと、おサカナ様も何度もお礼を言ってくれて人ごみの中に消えていった。
春の軟らかな日差しの中...

by falcon65 | 2008-04-23 18:51 | 熊助の車窓から(仮)


<< 5分で行けませんか?      新シリーズ初回記念特別編  >>