ぷらぷらカメラ ひトリ歩き

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2004年 09月 23日

ALS(筋萎縮性側索硬化症)その3

2003年4月、検査のため父は脳神経外科に入院した。


この頃、父の舌の動きが悪いのは、
ガン手術の際に喉に押し込んだチューブのせいだと思っていた。
ただ、手術からもうひと月近くたっているから、
普通の傷なら直って良いはず、神経を切られたのではと考えていた。


検査入院は1週間ほど。
その間たくさん検査をしたようだ。
中には痛くて辛い検査もあったらしく、もう検査は嫌だと父は言っていた。


検査の結果が出た。
母がひとりの時に先に母のみ結果を知らされた。


母から電話が来た。
一緒にもう一回、医者の説明を聞いてくれと。
ALSっていう病気で神経が無くなっちゃう治らない病気だって。
長くて2年しか生きられないって。


母が何の話をしているのかわからなくなった。
自分の体と意識が剥離していくのを感じた。
遠くに自分がいた。


2,3日後改めて担当の医者から、本人を除く家族が検査の結果の説明を受けた。


筋萎縮性側索硬化症、通称ALS。
運動神経が無くなっていき、それに伴い筋肉が動かず萎縮していく。
原因不明。
治療方法は今現在は無し。


通常は手足の先など末端から神経が喪失していく。
指先、足先から麻痺が起り、徐々に腕、足全部が動かせなくなり寝たきりに。
次第に全身の運動神経が無くなっていき、会話も、呼吸も、咀嚼も出来なくなる。


運動神経以外はすべて正常。
意識も正常、痛みかゆみなどの感覚も正常。


通常の場合は人工呼吸器による呼吸、胃袋への直接の流動食の投入で、
長く生存の例もある。
十数年闘病している人もいる。
ホーキング博士もALSなのだが、立派に活躍している。






通常ではない場合、ごくまれにある場合、父の場合...






運動神経の末端から喪失するのではなく、
咀嚼、呼吸をつかさどる運動神経から喪失していく場合がある。
これを球麻痺という。


舌の動きが悪くなる、飲み込みがしづらい、
液状の物を飲むと食道にいかず気管に入ってしまう。
それは初期の症状、これからどんどん進んでいく。





早ければ半年、遅くても2年で命を終えるでしょう。





えっ、なんで、あんなに元気だよ...
お茶飲んでむせ返ってたりするけど、飯もゆっくりだけど食ってるよ...
普通に歩いてるよ...
もうガンも取っちゃったんだよ...



冗談は言わないで欲しいと思ったけど、ここは冗談を言う所ではない。
冗談を言う立場の人ではない。


そんなばかなことがあるものか!


なにをどうしたらいいんだろう...

by falcon65 | 2004-09-23 17:57 | ALS筋萎縮性側索硬化症


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