2010年 05月 23日

ハイウェイ スター

とにかく疾走れ!
http://www.youtube.com/watch?v=KgZSnAkQc4c


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画像はイメージです。実在の人物団体には一切関係ありません(汗)


朝9時過ぎ、通勤ももう間もなくピークを過ぎるころ、高縄の住宅街で4,50代の上品な奥様が手を挙げた。
「品山駅までお願いします。」
「かしこまりました。この先の消防署の坂を下って、第一京浜を品山駅まで進行いたします。」
ここからだと比較的近い距離。
ただ通勤の車両が多いため、ノロノロとクルマは進む。

無言では間が持たないので軽く世間話を試みる。

「ワタクシの前を走る空車を見逃していらっしゃったので、まさかお手をお挙げになるとは思いませんでした。」
「ええ、これからどうしたらいいか考えていて、なんとなく何台か見逃しちゃったんですよ。」

???
クルマに乗ってどうするか、まだ決めてないのか?
「どういうことなんですか?」

「主人がね、今日海外に行くんですけど、パスポートを家に忘れたって電話があって...」
ふんふん、
「今からナリタまでパスポートを届けに行かなきゃいけないんですよ。」
「ええええっ~~~!それはたいへんですね!」
1分でも早く品山駅にお送りしなくちゃ!

そこでふと気が付く。
「お客様、今品山駅に着きますと、ナリタエキスプレスにすぐ乗れるんですか?」
「いえ、わからないけど、駅に着いたら調べようと思って...乗ったら1時間くらいですものね」
ほんわり呑気さが漂う奥様。しかしこれはマズイかも。

渋滞でクルマが動かない間に、携帯サイトで品山駅発のナリタエキスプレスの時間をチェックする。
ありゃりゃ、今から40分以上電車がないぞ。
旦那さんが出発2時間半前に空港に着いたとして、ここまでなんだかんだで30分くらいはロスしてるだろう。
あと1時間15分くらいででパスポートが届かないと、チェックインがヤバいはず。

「お客様、ただいまナリタエキスプレスの時間をお調べいたしましたが、次の電車では間に合わないと思われます。」
「あらまあ...」
「クルマでしたら高速道路に渋滞がなくて条件がよければ、高速に乗ってから1時間少々で行けます。」
「ただしクルマですので、料金が高くなって二万数千円かかります。」
「あらどうしましょう...」
奥様は思案顔。
坂を下りきると右へ行けば品山駅、左へ行けば高速入り口の分かれ目だ。
ん~、っとお悩みになった奥様は
「じゃあ、すみませんがナリタ空港まで行って下さいますか。」
「かしこまりました。」


後半に続く


.



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売り上げは魅力的だけど、こちらから提案したのに、もしも間に合わなかったら...
ヤバいよな。
旦那は飛行機乗れないは、奥様は二万数千円ふんだくられるはで、最悪の状況に陥る。
それは避けたい。
気は焦るけど朝の通勤時間はどこも渋滞していて、最寄りの高速入り口まで貴重な20分を費やす(汗)
きゃー時間がない!

レインボーブリッジを渡り、湾岸高速を驀進!
白黒のクルマとか、屋根の下に赤いランプを潜ませてるクルマを厳重に警戒しなければならない。
前、横、後ろ、すべてのクルマを厳しく見張りながらひた走る。
手のひらは汗ばんでハンドルが滑るので、エアコンの吹き出し口に手をかざして乾かしつつ疾走。

ところで奥様はいたって呑気、焦るそぶりは微塵もない。
「こんなに高速道路を突っ走ってテレビドラマみたいなこと、私がするなんて思ってもみなかったわ。」
ご満悦である。

と、旦那さまから奥様の携帯に電話がはいった。
どうなってるんだ?との問い合わせらしい。
「あと30分弱で着くとお伝えください。」
すると、
「そんなことになったら余計遅れちゃうでしょ。ダメよ。」
奥様が電話に向かっておっしゃった。

電話終了。
旦那様はなんておっしゃったんですか?
「あと20分で来てくれないとチェックインに間に合わない。違反してもいいからもっと飛ばすように言ってくれ。って、言ったのよ。」
「だから、違反して捕まっちゃたらもっと時間がかかって、間に合わなくなるでしょ!って言ってやったのよ。」
おおっ、そういってもらえるとありがたい。
「ワタクシは、もし飛行機に間に合わなかったらと思うとヒヤヒヤでありますが...」
今の気持ちを正直に言うと、
「精一杯やってくださってるんだから、間に合っても間に合わなくてもどっちでもいいの。」
おお、肝の据わった奥様だ。
なんとかおふたりの思いに報いたい。

ええっと、法を犯さない範囲で頑張りました!
そう、ワタクシもクルマも全力でね(笑)
そうとしか書けないけどね(滝汗)

最終も最終、チェックイン4分前に出発の車寄せに到着。
旦那様と無事合流、ふたり手をとるようにカウンターへ走って行った。
ああ、よかった~


話は終わりでないよ。

到着前に間に合うことがわかって、奥様とワタクシ安堵のため息をついた。
「お帰りはクルマではなくて、料金の安い電車でごゆっくりお帰り下さい。」
というワタクシに対して、
「実は私も昼から予定があって、急いで自宅まで帰らないといけないの。熊助さん、帰りもお願いできないかしら?」
「ええっ、ホントですか?そりゃもう喜んで(笑)」
往復のご乗車で、いただく料金も×2であります!
旦那様は無事海外にご出発になり、奥様はサスペンスドラマ張りのスリルを堪能し、ワタクシは四万なにがしかの売上で、みんなよかった~であります(笑)

帰りはのんびりと100キロで帰りましたとさ。




※ここに書かれていることは誇張歪曲が多々あります。
  実際のワタクシはいつでも法令順守であり、これからもそれを実行いたします(汗)





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by falcon65 | 2010-05-23 19:11 | 熊助の車窓から(仮)


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